ホイットモア大統領

七人の侍のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.7
2018/7/15 MOVIX利府にて午前十時の映画祭9で鑑賞。

DVDでは長く感じた「休憩」も、5分しかないと映画館では全然足りない!笑
皆が一斉にトイレに行くから、戻ってきた頃には少し本編が始まってしまっていた…。
しかし、それを映画館側も察してか、休憩後も数分間は劇場が明るく、扉を解放しての上映だった。

そんは貴重な体験が出来たことを抜かしても、単純に映画として面白い!!!
全然3時間半が苦に感じられない!!
会社の会議とか、バックで本作を流していたらいいと思う。

開始2時間ぐらいは野武士との戦闘も特にはないが、侍集めですらクライマックスの如き面白さ。
初見で1人1人のキャラクターとレベルを描いてしまう、小国・橋本共同脚本の妙が炸裂している。

その他、戦術立案、百姓と菊千代の悲哀、勝四郎の成長と恋など、この前半だけでも見所がたくさんあるほど。

後半の野武士との対決においても、一戦一戦に緊張感とダイナミズムが両立し、望遠レンズを多用した迫力ある映像が続く。
そんな中、最強の戦士、久蔵が火縄銃を1人取りに行き、疲れたからと一眠りするまでの流れがクール過ぎて、逆に激アツ!!

一応、三船敏郎演じる菊千代が主役となっているが、実質は志村喬演じる勘兵衛であり、その菊千代の勢いとは裏腹にお笑い要素が少ないのも、『用心棒』や『椿三十郎』といった、他の代表作とはまた違った印象を残すのに成功していると思う。

リアリティとエンターテイメントの究極の融合形にして、世界にその名を轟かす傑作!!!