ばーとん

青空娘のばーとんのレビュー・感想・評価

青空娘(1957年製作の映画)
4.8
母娘の再開シーンが象徴的なんだけれど、わざわざ宴会客に炭坑節を唄わせて、騒々しい雰囲気を演出、ありきたりな愁嘆場にならないよう工夫してる。若尾文子も泣いて縋りつくような真似をせず、ニッコリ笑って、後ずさった後、おもむろに抱き着く。増村は門切り型の演出がキライだったんだろう。平凡な物語を新鮮な見せ方で、新しい芸術に書き換えていくのがこの人の才能。新世代のリアルな映画を作りたいという意思を強く感じる、瑞々しい青春映画の傑作。
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