ばーとん

家族ゲームのばーとんのレビュー・感想・評価

家族ゲーム(1983年製作の映画)
4.5
性と暴力の衝動が爆発するギリギリ手前の不穏な緊張感がずっと続く。松田優作がいきなり少年にキスしたり、息子が母に生理のことをしつこく訊いたり、不快な衝動の予兆が燻ってる。ドライで冷め切った家族を描いてるが、映像を見てると異様にウェットなベタついた感覚だった。登場人物のすべてがエロス的関係で結びついた、家族の対幻想を可視化した映画。日本の家族像をよく描けていると思う。クライマックスの食卓乱闘もどこかエロス的だね。テストで6点とって紙袋かぶっちゃってる浜本さんと、お兄ちゃんが好きな子の家に遊びにいくシーンが好き。山下さんの喋り方ね、80年代当時あんな感じの女の子よくいたよな。懐かしい。
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