旦那が「疲れてるからコメディが観たい」というので
これを見せたら「よくわからない」という感想と共に寝てしまった。
旦那はエディ・マーフィー派。
底抜けに明るくてドッカンと爆笑する様なギャグが好きらしい。
私はモンティ・パイソンのエリック・アイドルが父親みたいなもの。
勿論ローワンのミスタービーンでも
緩急織り交ぜた笑いを
リアルタイムで楽しんだ人間なので
イギリスの「ププ…ククク…」と
噛みしめるジワジワくる
笑いのセンスが大好き。
で、この作品のストーリーは
割と「定番」で
大英帝国を乗っ取ろうとする不埒な輩を
我らがMI7(←6じゃない)のエリートエージェント(エリート達がみんな死んじゃったので繰り上げでエリートになれた)の
ジョニー・イングリッシュがバッタバッタと蹴散らしていく!
…というより、ジョニーのマヌケなドジっぷりを堪能するのが正しい見方。
あちこちに英国映画「007シリーズ」のパロディが織り込まれ
ギャグや小ネタが挟まってドタバタしてはいても
ストーリーが破綻しないでちゃんと本筋に戻って来る展開は
見ていて迷子にならなくて良い。
そしてミスタービーンのときもそうだけど
ローワン・アトキンソン氏は大のカーマニアで
レーサー並みのドライビングテクニックの持ち主なので
おそらく車でのチェイスシーンは
ローワンさんご本人がやってると思う(違ったらすんません)。
アクセルターンやドリフトで
車を乗りこなすシーンなんかも
この作風には
ちょっとオーバーなくらい時間が割かれているのはそのせいじゃないかしら。
どうせならカーチェイスアクションコメディみたいなジャンルを開拓してもいい気がする。
イギリス王室はこういうコメディにとっても寛容だよなぁ。
女王様はペットのコーギー(犬)を人質に取られたらアッサリ王位譲渡の契約にサインしちゃったりするしw
他の作品…最近ならミニオンズ一作目…でも、王冠が盗まれたり王族の伝説のパロディが出てきたり、女王様までドタバタと喜劇を演じる。
コーギーに乗ってポロをやるシーンとか、警官がパトカーで犯人追跡しながらでも紅茶飲むシーンとか
そういえば「ダンケルク」でも軍事作戦中でも英国軍は「まずティーを」って感じだしwww
イギリスの国民性には昔からこういうブラックジョークを楽しむ気質があるのだろう。
ロンドンオリンピックの時も式典そのものがコメディショーになっていた。
ジェームスボンドと一緒に女王もパラシュートで降下してたよねwww
私はこういう風に自国の風習や伝統をユーモアで楽しめる裏には、愛国心があるからこそ、だと思ってる。
でも、風刺精神ばかりが発達した日本ではブラックコメディは批判イメージしか読み取られない気がしてしまう。
日本の皇室をここまでイジってコメディ映画なんか作ったら
上映前に潰されるだろうし、非国民とか左翼とかバッシングも凄いだろうな。