まりぃくりすてぃ

青い目のロバ/マグダナのロバのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

4.5
束の間の喜びから次の悲劇までのスパンが毎度短く、大切なものが何度も地面に派手にぶちまけられるなど「あー、やっちゃった」「あー、そうなっちゃった」のつるべ打ち。(似た古さの)木下恵介作品やフランダースの犬なんかと同期しそうなベタさを、私は寄り沿う目で受け取った。最後までつきあえる内容だった。

▼ネタバレ▼
原作との違いがかなりあって、、
① ロバを救って役立てることなどへの母マグダナの主体性が、原作よりも弱められてる。ロバの件は子供がリード。それでリアルさが少ぅし減ってるかな。。
② 原作にあった、家事などを一手に引き受けてきた長女への母の思い(靴は長女に買ってあげようとする)が消され、原作よりもはるかに弟妹が重要視されてる。 全体としても幼子(子役)の可愛さと無邪気さに少し頼ったストーリーになってるのは、魅力ではあるけどフェアじゃないかも。。
③ ヨーグルトぶちまけは、原作ではもっと控えめ。こういうの見せるのが映画のお仕事なのですね。。
④ 原作に存在しなかった「石炭運びの若者」をオリジナル造型したことで、随所随所(特に終盤)にいいアクセントがついた!
⑤ 結末が違う。これについては、どっちでもいいな。深みは増してるようね。。。

[岩波ホール ジョージア映画祭2022 “コーカサスからの風”]


▽付録の一句▽

「ジョージアのオレンジワイン飲みました」
(季語/ジョージアのオレンジワイン→チェルティ・クヴェヴリ CHELTI OF QUVEVRI 2019 “クヴェヴリという粘土性の壺の中で皮ごと発酵させたノンフィルターのワインです 淡いイエロー、トロピカルフルーツのような香り、柔らかいタンニンにより、ロシア料理の前菜から肉料理まで合わせていただけます 上品な味を楽しめます 2018年ヘンリー王子とメーガンさんの結婚式でこのワインが使われました” →おめでとうございます→鱒→春)