tjZero

ディファイアンスのtjZeroのレビュー・感想・評価

ディファイアンス(2008年製作の映画)
3.5
タイトルは、”反抗”という意味。
ナチスに追われたベラルーシのユダヤ人たちが、森林に逃げこんで村のような大掛かりなキャンプを組み、移動しながら独軍に抵抗していく様を描く。

監督が『グローリー』や『ラスト サムライ』のエドワード・ズウィックなので、戦闘シーンはやっぱり巧い。観る者の周囲を弾丸がかすめていくかのような迫力。

主役=ユダヤ人グループのリーダー、を演じているのが(われらが)ダニエル・クレイグ。
彫りが深いというか、両眼がかなり落ち窪んでいるので、常に眼の周りに黒い影が出来る。だから、本作の様にシリアスな、アルチザンのリーダーの役が似合う。
戦闘でいくら顔面が汚れていようとも、窪んだ瞳は青い光を失わない。森林の深い緑の中で、彼の怒りの眼が青い炎のように燃え上がる様は作品のトーンによく合っていて効果的。

ジェームズ・ボンド役よりもマッチしている印象だった。彼の深刻そうなマスクは、虐げられる役に向いているのではないか。
その意味で最も合っていそうなのは、古代の奴隷のような役。つまり、『ベン・ハー』とか『スパルタカス』や『グラディエーター』みたいな、虐げられていた貧民のヒーローが反乱を起こすキャラクター。
肉体も古代の英雄ばりにムキムキだし、剣闘士=グラディエーターの役なんかピッタリだと思う。


《追記》この映画のように、ユダヤ人であるって理由だけで虐殺した暗い歴史を人類は持っているのに、現在、イスラム教徒ってだけで迫害しようとしているイヤな世界になっちゃってる。ニンゲンって成長しないというか、変わらず愚かなんだなあ。