珠玉のラブストーリーでもなければ、衝撃の展開が用意されているわけでもなく、至極平穏なうちに、ある「お百姓」の一帯が再生され活性されてゆくだけの映画です。
ですから、まず当時必ずしも興収的に成功したとも思えないですし、万人ウケしたとも考えづらく、感銘を受けたという人も果たしてどれ程いたか。
ただしこの映画は、子々孫々恵みを与えてきた大地と、そこから芽吹いたこれからの新しい人達への讃歌でもあります。
野や山の恩恵にあやからずに生きてゆくことは出来ません。その恵みの例としてお茶を取り上げてはいますが、そのあたりに想い馳せながら観てみては如何でしょう。