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家族の肖像の寿司のレビュー・感想・評価

家族の肖像(1974年製作の映画)
3.8
その人が過去集積した物が置かれたり、生活様式が染み付いたりしている「家」というのが、今作では老教授の人生のメタファーとなっている。
教授の価値観が反映された家に、全く新しい価値観を持つ現代の若者たちが入り込むことによって、教授は過去を生きてきた自分自身と、自分が生きた時代のさらにその上に築かれる未来を目の当たりにすることになる。

落ち着いた演出で「老人の目を通して現代を見つめる」という作品としての完成度はとても高いと思う。反面、メインのストーリーの裏で動いている政治的なサスペンス?が少し複雑で、途中作品に少し集中できなくなったのが残念だった。
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