kazu1961

天国と地獄のkazu1961のレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
4.3
「天国と地獄」
1963/3/1公開 日本作品 2017-151
TSUTAYA CINEMA Handbook 2016
1960年代以前ランキング6位 再鑑賞

黒澤監督の「徹底的に細部にこだわった推理映画を作ってみよう」ということと「当時の誘拐罪に対する刑の軽さ」に対する憤りから作品化されたことは有名です。
その通り細部のリアリティにこだわった演出は素晴らしく、特に後にスピルバーグが「シンドラーのリスト」でも使ったモノクロなのにここ一番のシーンでカラーを使ったことが印象的です。
また、この後多くの誘拐が起きてこの作品が刑法の一部改正につながったことも作品化した意義があったと言われています。
また端役から中心の役者まで後に大物になる俳優になった方々の出演も多く、そこを探すのも楽しみの一つかと思います。
貫禄の三船敏郎vsラストシーンの演技が素晴らしい若手山崎努の天国と地獄の対比も素晴らしいです。
第一級の誘拐サスペンス作品ですね。

1961年に「用心棒」、「椿三十郎」と娯楽時代劇を世に送り、次回作には現代劇を構想していた黒澤が、たまたま読んだというエド・マクベインの小説「キングの身代金」に触発され、映画化した作品である。
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