ふたば三十郎

天国と地獄のふたば三十郎のレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
3.5
「犯人が花屋に入りました!」
「何だと?ひとり花屋に入れ!」
「ここに花を買うツラは一人もいません!」

「この音は江ノ電です!パンタグラフでなく・・・云々」
「あ(もういいから)ありがとう」

真剣だからこそ笑えるギャップがいいね。

“身代金を厚さ7cmのカバンに入れて特急こだまに乗れ!”みたいなキャッチだったと思うが、計算された犯人との息詰まる攻防戦も、こういう滑稽さがあるからこそ余計に映えるというもの。

子供の頃はとにかく最初の会話劇からのめり込んで、バーンと電車シーンに一気に飛ぶ流れで力尽き、後半の犯人探しはただただ退屈だったが、改めて全編観ると、特に横浜のロケシーンなんかはメチャクチャ楽しかったなあ。

あと、前半は三船で後半は仲代ってイメージだったけど、犯人役の山崎努が全部持っていった感があるラストシーンは鮮烈!こんな終わり方だったっけ?
なんか三船か仲代が喋って終わるイメージだったのに全然違う(笑)

新たな発見含めて、改めて午前10時の映画祭に感謝!
☆☆☆★★