和

エディ・コイルの友人たちの和のレビュー・感想・評価

エディ・コイルの友人たち(1973年製作の映画)
-
時折というか、しょっちゅう見たくなるノワール映画。その中でも無駄を削ぎ落としたソリッドなものが好み。

本作は正にそんな映画です。
現実の銃撃戦というのは三発以内で終わるらしい。ロマンをきっちりと剥ぎ取り、悪党が持つ泥臭い哀愁を一面に押し出した本作は"ザ・クラッカー"っぽさを感じます。

裏社会を何とか生き抜き、今や老耄の主人公に残ったものとは…金ではなく教訓。
冗舌ではない主人公の織りなす静かな会話劇が堪りません。

そして時間軸を織り交ぜるようなサスペンスの作り方は今でも斬新。そんな作りが素晴らしいからこそ、少しばかり衝撃を妨げてしまう部分が気になってしまったり…。

しかし、落葉を連想させる哀愁漂う傑作。
和