広島カップ

ブラジルから来た少年の広島カップのレビュー・感想・評価

ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)
3.5
このサスペンスには二つのビックリポイントがありました。

一つがグレゴリー・ペックが親ナチの悪役をやっていること。
そしてもう一つがクローン技術をシナリオに練り込んでいること。

ヒトラー張りの口髭を生やしてなんとなくドイツ語っぽいイントネーションで英語を話すグレゴリーは彼の役者としてのイメージを覆しました。
『ナバロンの要塞』(1961)のマロリー大尉が印象深い方にはその感じが更に強くするでしょう。彼はどう見ても連合国側のキャラクターです。

クローンに関連した話は現在公開中の『レプリカズ』もそうですしこれまでにも近年幾多の作品で取り上げられ最近の映画向きの素材だと思います。
日本未公開だった本作を近年の流れの中でNHKが放送すると40年以上前の作品とは思えませんでした。
原作は「ローズマリーの赤ちゃん」を書いたアイラ・レヴィン。中盤を過ぎ陰謀の中身が明らかになって来るまでが『ローズ...』(1968)同様ぞくぞくする展開でした。
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