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THX-1138のkazu1961のレビュー・感想・評価

THX-1138(1971年製作の映画)
3.5
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-720 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋巨匠ジョージ・ルーカス監督の鮮烈なデビュー作!!です。スペースオペラである『スターウォーズ』シリーズとは正反対の退廃的な未来のディストピア映像にルーカスのやはり才能を感じずにはいられません。モノトーンで描かれたシェルター内部、そこを同じ方向へ向かって無表情で歩く群衆、ずっと流れるオペレーションノイズなどが冷たい前衛的な緊張感を生み出しています。

🖋コンピュータに支配された人間が人間同士愛しあえるかどうかや、自由の渇望など、そのテーマ性はやはり後の『スターウォーズ』に繋がるところはありますね。近未来のカーチェイスの出来はなかなか秀逸(車がオーバーヒートするのは水冷式だから?この時代の車のイメージがそのまま近未来になってるのは(笑)でした。)、でもやはりまだまだデビュー作ということもあって観念的な作品で、こなれた感がないのは仕方ないですね。。。

🖋本作、ルーカスが大学時代の1967年に制作した短編映画『電子的迷宮/THX 1138 4EB』が元となっています。この短編映画に可能性を感じたフランシス・フォード・コッポラによってルーカスに資金提供され、コッポラの期待を受けて映画は制作されました。ルーカスの才能が垣間見られる本作がなかったら、後の『スターウォーズ』シリーズは生まれることはなかったでしょうね!!

🖋その後ルーカスは「THX-1138」というナンバーに執着します。『アメリカン・グラフィティ』でも登場する車のナンバープレートには「THX-138」になっていますし、後にルーカスが設立した映画のクオリティ管理会社の社名「THX」も本作が由来。『スター・ウォーズ』シリーズでは各作品の台詞や設定などに多く「1138」という数字が盛り込まれています。

😀Story:(参考: Amazon )
25世紀-地下に広がるシェルターで、人類はコンピューターに支配されていた。そこでは、人々は名前すら持たずに番号で管理され、精神安定剤の服用を義務づけられながら黙々と作業に従事していた。そんな中で、THX-1138(ロバート・デュバル)と彼の女性ルーム・メイト、LUH-3417(マギー・マコーミー)は自らの意思で精神安定剤の服用をやめる。精神安定剤から解放された二人はやがて愛し合うようになり、禁止されている肉体関係を交わしてしまう。その事に気付いたコンピューターは即座に二人を引き離し、THX-1138を裁判にかけ投獄してしまうのだが、THX-1138はLUH-3417を求めて逃亡する事を決心する…。

🔸Database🔸
・邦題 :『THX 1138』
・原題 :『THX 1138』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1971
・日本公開 : 劇場未公開
・上映時間 : 86分
・受賞 : ※※※
・監督 : ジョージ・ルーカス
・脚本 : ジョージ・ルーカス、ウォルター・マーチ
・原作 : 電子的迷宮/THX 1138 4EB
・撮影 : デヴィッド・マイヤーズ、アルバート・キーン
・音楽 : ラロ・シフリン
・出演 : ロバート・デュヴァル、マギー・マコーミー、ドナルド・プレゼンス、イアン・ウルフ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
後に「スター・ウォーズ」シリーズを生み出すジョージ・ルーカスが1971年に手がけた長編デビュー作で、自身が学生時代に制作した短編「電子的迷宮 THX 1138 4EB」をもとに描いたSFドラマ。25世紀。人類は地下に広がるシェルターで、コンピューターに支配されながら暮らしていた。人々は名前すら持たずに番号で管理され、精神安定剤の服用を義務づけられながら黙々と作業に従事する。そんな中、THX-1138とルームメイトの女性LUH-3417は、自らの意思で精神安定剤の服用をやめる。2人は精神安定剤から開放されて愛し合うようになり、禁止されている肉体関係を交わす。これに気づいたコンピューターは2人を引き離し、THX-1138を裁判にかけて投獄。THX-1138はLUH-3417を求め、逃亡を決意する。「ゴッドファーザー」のロバート・デュバルが主演を務めた。
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