great兄やん

プレイタイムのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

プレイタイム(1967年製作の映画)
3.7
一言で言うと「生き苦しい世の中」
[あらすじ]
遠くない将来。パリにやってきたユロは、ガラス張りの超高層ビルが立ち並ぶ街並みと化した慣れないパリ市街で、アメリカの団体旅行客らと共に右往左往する。アメリカから団体旅行でパリ観光に来ていた若い娘バーバラと幾度かすれ違い、夜会にたまたま居合わせたバーバラとユロは共にダンスを踊る...。

すっごく不思議な映画。
逆にこんな映画を約50年くらい前に公開されてたなんて...。
今作に出てくるでっかいビル群がなんとセットだという事を知った時メチャクチャビックリしました!
しかも総額1540万ユーロ!日本円にしてなんと21億円!!
す、凄すぎる😓...。
ただ、賛否がハッキリ分かれそうな映画だな〜とも思いました。(それもそのはず今作は賛否の否が多すぎて、興行収入が振るわず、自己破産してしまったという...)
でも自分は好きか嫌いかで言われると割と好きな方です。
ストーリー構成はこれといって無く、その代わりに街を出歩く人々の行動・仕草・音などが特徴的で、まるで街にいる人々が全員主人公みたいな感じでした。
立ち並ぶ建物の一つ一つがとても印象的で、非常に楽しく観れました。でも、ガラス張りのマンションはちょっと嫌かな〜😌...。
前半は会社の面接試験を受けにきたユロ氏が担当者と会えなくてビルの中を右往左往する話で、後半は突貫工事で行われたナイトクラブでのどんちゃん騒ぎの話。ただ後半の下りが長すぎる故少しどころか結構ダレてしまい、もうちょい短くできんかったかな〜🤔と思いました。
後はコメディ映画ということで、結構笑いを期待したんですが、なんか思ってた面白さじゃなくて、”滑稽”な面白さだったので、笑いどころが上手くつかめず少し不満です😞。
でも、ドアのくだりは笑ったwww
近代社会の最新機器を自慢しまくる周りの人々とそれについて行けずしどろもどろするユロ氏。この対比がまたなんとも言えないし皮肉だな〜と思うし...とにかくこういう生き苦しい現代社会が古い生活様式に悪影響を与えてると告発してるんでしょうね〜...。
好きな人は好き!嫌いな人は嫌い!みたいに、観る人を選ぶ不思議な映画でした。