真鍋新一

原始獣レプティリカスの真鍋新一のレビュー・感想・評価

原始獣レプティリカス(1961年製作の映画)
2.9
デンマークの怪獣映画。別件の発掘作業で巨大爬虫類の凍った尻尾が見つかる。寒い国だし、そういうこともあるでしょう。で、それが研究中に人類の凡ミスですっかり再生してしまい、折りからの落雷などのせいもあって怪獣はガンガン進化してしまうという。

ここまでの流れはいかにもB級SFというお決まりのパターンで牧歌的ですらあるのだが、軍隊が全面協力しているのか、軍人が出張ってきてからはやたらと緊迫感がある。街を戦車やジープが爆走する、軍隊や戦争が好きな人はたまらない場面が連続。

肝心の怪獣の造形とミニチュアワークはダメダメなのでまったく本編と特撮の連携が取れていないのはこの際置いておくとして、怪獣の倒し方も含めて『シン・ゴジラ』の元ネタになっているのではないか?と思った。他にも指摘している人がいたので気のせいではないと思う。

また、コペンハーゲンの観光映画、あるいは歌謡映画的な場面があったりするのも、日本の特撮映画ファンとの親和性を高めている。ちょっとした拾い物。
真鍋新一

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