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鏡の中にある如くの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

精神分裂病を患った若い女性と、その夫、父、弟(この 4人が画面に映る全員)が、離島の別荘で過ごす 2日間の、歪んだ家族ドラマ 。廃船シーンの出来事、私は全く予想しておらず、また明示的でなく象徴的に描かれているので、事後に人物たちから説明されるまで、何が起こったのかよく分からず、分かった時には正直、驚いた(女性のヌード写真を見る弟をからかうなど、伏線はあったが)。役者たちの憑かれたような演技、また映像的には、圧巻のシーン。他にも、全編に渡り象徴的に映される長い桟橋、モノローグの主人公と見守りつつ室外に去る父の 2人の影絵、救急ヘリの音をバックに開く「神」の扉など、神ショットは多い。エンディングは微妙(姉弟相姦に肯定的なトーンや、姉が重篤なのに父と会話できたことを喜ぶ弟など。ちなみに「ジエンド」表示やクレディットが一切なく、ラストシーンからのディザルヴでぶつ切り終了)。シンプルな舞台、迫真の演技、陰影くっきり映像、バッハチェロソナタといった諸要素がかみ合って、硬質な世界を構築
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