牛猫

翼のない天使の牛猫のレビュー・感想・評価

翼のない天使(1998年製作の映画)
3.1
最愛の祖父を亡くした少年が神様を探しだそうと奮闘する話。

主人公のジョシュア少年がとにかくピュアで癒される。大好きだったじいじがあの世で元気にやっているかを確認するために神様に会おうとする。微笑ましいけど本人は真剣なのがまたいじらしい。
通っているキリスト教の規律にはうんざりしたり小馬鹿にしつつも、聖歌を一生懸命歌えば神様に会えると言われれば誰よりも大きな声で歌うところなんか最高。
回想で描かれるじいじとの思い出エピソードも愛情が伝わってきて涙を誘う。
友達やガールフレンドとの出会いと別れもさらりと描きつつも上手く少年時代の成長に繋げていて無駄がない。

馴染みのないキリスト教系の学校の慣習や行事だったりも知れて興味深かった。

邦題にもなっている翼のない天使の種明かしもスマートで流石だと思った。

今となってはどんでん返しばかりが注目されてしまう不運な監督だけど、こんなに純粋で可愛らしい話も撮れるのだと分かって見方が変わった。しかし、この路線だと今みたいに名の知れた監督にはなってなかっただろうな。
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