てっちゃん

アングスト/不安のてっちゃんのレビュー・感想・評価

アングスト/不安(1983年製作の映画)
4.0
劇場公開されるよ!っと情報を仕入れたものの、行きます詐欺をしてたら、いつの間にやら公開終了していて、それじゃ配信にやってきたらみましょうよとなっていたけど、熟成に熟成を重ねてようやく観ましたよって作品です。

最近、お前大人しいな!へんな作品観てないじゃないか!という意見もあるかと思いますが、私の本筋である"へんてこ映画好き"は揺るぎません。

鑑賞始まった瞬間に、うん好きなやつ♡感。
進めていくにつれて、うんうん好きですね♡感。
観賞後には、ありがとうございました♡感。

これだけでは何も伝わらないので、少しだけ具体的に書いていきます。

とにかく主演のアーウィン・レダーさんがすごいのなんの。
もうね、出会った瞬間に分かる、こいつやばいぞ!って感じ。

だから瞬発的に好き♡ってなったわけですね。
異様に窪んだ目、それも焦点が合っていないというか、正気の沙汰ではない雰囲気満載。
絶対に街中ですれ違いたくないだろ。
確実になにかやられるやつ。

独特のカメラワークがいいんよ。
これ素人さんが撮ってるの?と思いきや、いや違うかなりの手練れじゃないの?と思ったりする味のあるカメラワーク。
これだけでうっとりする。
ぐわんぐわん動くので映像酔いする方には注意かも。

劇伴が良い。
特にパニック時の音楽の良さよ。
不調和な感じがたまらんですねと、にまにましてしまう。

これだけは言わせてくれ。
犬がかわいいんだ。
何故か主人公に懐いてしまう犬。
ちょこちょこ後ろに横にとついていく犬。
入れ歯と犬という、誰も思いつかない奇跡のショットをお披露目された日には、聖なる母の視線で本作を鑑賞してしまっていた。

とはいえ、本作は"衝動的"なるものを抉り描いているような作品であり、観ている側を"衝動的"なる側へ導くような危険な香りがぷんぷんとしている。

それを補強させていくかのようなさまざまなものが合わさる本作は、まさに危険な作品となったのではないでしょうかねと思った作品でした。
てっちゃん

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