ねこ無双

催淫吸血鬼のねこ無双のレビュー・感想・評価

催淫吸血鬼(1970年製作の映画)
4.0
ずっとフレンチホラーを追いかけてきて、ここはやっぱり旧フレンチホラーのジャン・ローランを観てみたいな、と。
新婚の若夫婦が従兄弟に会いに城を訪れるんだけど、そこは吸血鬼達の根城になっていたという話。

オープニングめちゃくちゃかっこ良すぎます。冒頭だけモノクロ画面になっていて、キャスト表示は赤文字。プログレッシブロックのような音楽に、何かの叫び声のような効果音が響いていて…(アヌビス、冥界の神らしい)
もやの中の墓地とか、古城とか、インテリアのドクロ、松明やアンティークのキャンドル台とか、毛皮の敷物に裸の美女達とか…美術見てるだけで楽しかったです。
キワモノな感じかと思ってたら、凄いゴシックな絵で面白い。

撮り方もなんか面白い。360度カメラがぐるっと回転したりしてね。一つのカメラの視線を二人の男で取り合ったり。
おかしかったのは、新婦が泊まっている部屋で着替えようとしたら、突然知らない女がびっくりする所から出てくるんですけど、それを見た新婦がさほど驚いていないという…。これは魔術のような物で思考を操られているのか…。他にも怖い目に遭ってるのに逃げ出さずに食事してたり。なかなかいろいろツッコめるところもまた面白いです。

全編裸度高しで、全開じゃなくてもスケスケのガウンとか、裸に前開きのガウン1枚とか、なかなかなんですけど、これがまたオシャレなんですよね…。
駆け抜けるラストまでほんと素敵な映画でした。
他にも気軽に観れたらいいのにな…。取り引きされてるソフト高い…。

ジャン・ローラン祭り①