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ニースについてのkazu1961のレビュー・感想・評価

ニースについて(1930年製作の映画)
3.9
▪️JPTitle :「ニースについて」
ORTitle:「A Propos de Nice」
▪️First Release Year : 1930
▪️JP Release Date : 2018/12/29
▪️Production Country : フランス
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-236 再鑑賞
🕰Running Time : 22分
▪️Director : ジャン・ヴィゴ、ボリス・カウフマン
▪️Writer : ジャン・ヴィゴ
▪️MusicD : ※※※
▪️Cast : ※※※
▪️Review
🖋 29歳で夭折したフランスの伝説的映画作家ジャン・ヴィゴの監督は4作の作品を残しました。その4Kレストア版のDVDにその4作が収録されているので、『新学期 操行ゼロ』『競泳選手ジャン・ダリス』に続いて鑑賞。

🖋本作は、監督第1作目となる25歳の時の短編作品。

🖋 ヴィゴはカウフマンと共に、「儚く、死が待ち構えているような快楽の街」を非神話化すべく、ふたりでニースに向かい撮影しました。そのニースの街並みをバカンスに興じる富裕層の生態と庶民の貧困生活を交差されることで、ニースの街を非神格化することに成功しています。そしてやはりアナーキズムのためか、男性的欲望を暗示しながら、カンカン・ダンスのような踊りを踊る女達への下からの視線、女性像の股間のアップ、ラストの男根の隠喩などを行っています。特に印象的なのは、椅子に座った富裕層の女性の姿が冬服から夏服へ、夏服から裸体へとオーバーラップさせていく演出ですね。

▪️Overview (映画. comより)
詩的な映像表現と才気に満ちた4本の作品を遺し、29歳の若さで他界したフランスの映画作家ジャン・ビゴが1930年に発表した初監督作にあたる短編記録映画。ビゴが妻と新婚生活を送った南仏ニースを舞台に、美しい街並みの中でバカンスに興じる富裕層の生態を、庶民の姿と対比させながらエネルギッシュに活写する。後に「波止場」でアカデミー撮影賞を受賞するボリス・カウフマンが撮影と共同監督。2018年12月、ビゴ監督の唯一の長編「アタラント号」4Kレストア版の公開にあわせて劇場初公開。
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