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ケイゾク/映画 Beautiful DreamerのHKのレビュー・感想・評価

3.8
堤幸彦監督の演出が光るドラマ「ケイゾク」の劇場版

サブタイトルは完全に押井守監督作の「うる星やつらビューティフルドリーマー」からとってそう。内容は精神世界からしてエヴァっぽい。

この人は、正に90年代を象徴するような日本のサブカルチャーで使われたちょっと大人びて中2ッポイ演出を、文字を使うことによって描くことが使われるけど、今回の映画もそうだった。やっぱり自分この人の演出はかなり好きです。いい悪いじゃなく。

そして、映画自体も、この人の作ったTRICKと似た構造で、
①どこか隔離された共同体
②迷信や過去の事件に基づいた殺人(金田一っぽい)
③どこか垢ぬけたシュールなギャグ描写。
どれをとってもこの人の作品に特出される点である。これらがちゃんと抜きでて出ているだけで、自分はもう内容が難解だろうがおなか一杯なのだから見ていてかなり面白かった。

特に、映画としては最後の展開はドラマを見ておけば補完ができて余計分かりやすいかもしれないが、こういう精神世界とか描くのも嫌いじゃないので普通に楽しむことができた。

やっぱりこの人のどこか乾いていてシュールな描き方は、結構好き。北の映画とはまた違う、一種のシュールさを感じさせる。

ドラマ以外にも、もっと映画も見てみたいと思った。
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