tetsu

べっぴんの町のtetsuのレビュー・感想・評価

べっぴんの町(1989年製作の映画)
4.0
みなさん、あけましておめでとうございます!!
みなさんのレビューのおかげで去年も素敵な映画に沢山出会うことが出来ました!!
今年もどうぞよろしくおねがいします!!
m(_ _)m

というわけで、新年最初の映画として鑑賞した本作をレビュー!!

舞台は神戸。
女性の捜索依頼を受けた探偵は彼女をみつけるため、危険な世界へと調査を始めるが...。

実はこの映画、両親が僕の地元"神戸"にやって来るきっかけとなった映画!
昔、映画館で父と母がこの映画を観て、母が神戸に憧れを持ったため、移り住むことを決意したのだとか。
父と話をしているときに本作について教えてもらい、ネットでDVDを発見、この度、家族が帰ってきたので揃って鑑賞することに...。笑

作品が作られたのは、80年代の終わりから90年代の始め。
『あぶない刑事』の脚本家と柴田恭兵のタッグで作られたため、ある種スピンオフとも言える内容で、バブルの真っ只中という空気感が今見ると逆に新鮮。
当時ならではのファッションや、男女の恋愛観など、現在とは異なる感性は特に衝撃的で、暴力、強姦といった重苦しいテーマを取り上げる一方で、いかにもトレンディドラマらしい軽快な音楽が流れているというギャップと勢いがすごい。笑
もはや常軌を逸した効果音は最大の突っこみ所で、人が殴る蹴るを繰り返すたびに、実際の5倍ぐらいサンドバッグの様な音が鳴るシーンにはさすがに笑ってしまいました。

また、柴田恭兵さんの抜群の魅力で成り立っている本作。
今聞くと恥ずかしいキザなセリフや、割りとボコボコにやられがちな柴田恭兵さんの一挙手一投足は現代の僕でも魅了的にうつりました。
とはいえ、兄から、母が若い頃、よく読んでいた小説も似た様な"キザなセリフまわし"がよく使われていたと聞いて、母の趣味に少しジェネレーションギャップを感じてしまったのは事実ですが...。笑

そして、父が脳裏に焼きついたという"六甲山"から続く町並みを写した印象深い空撮シーンや、神戸というロケーションを活かした美しいシーンの数々、終盤、神戸の人工島"ポートアイランド"で繰り広げられるカーチェイスなどなど、美しい当時の映像がふんだんに使われているのも本作の見所。
阪神・淡路大震災以前の活気溢れた神戸が観られるだけでも価値のある作品でした。

正直、脚本は突っこみ所満載の作品ではあります。笑
しかし、沢山の素敵な映画館や撮影地がある"神戸"で僕が生まれ育ったこと。
その原点に本作があると思うと、これから先も大切にしていきたい重要な一本になりました!

P.S
本日は母の誕生日でした。
僕と映画を結びつけてくれた母に感謝の気持ちをこめて。(^-^)
tetsu

tetsu