ねこ無双

美女のうごめき/鮮血に染まる死霊の館のねこ無双のレビュー・感想・評価

3.5
需要は少ないかもだけどジャン・ローラン祭り②

血まみれの屠殺場に集う貴婦人たちが血の盃を交わすシーンから始まる。これがアンバランスな美しさ。この映画はほんと衣装、美術、構図にうっとり。

衣装では、貴婦人たちのレースをあつらったドレスが素晴らしく、白と黒の対比、異なる赤のドレス群と目にも麗しい。そして、裸にシースルーマントのようなガウン。

物語はシンプルで、グロさは無い怪奇譚で、単調に感じてしまうかもしれませんが、終盤のフランカ・メイの告白のシーンや、あまたの美しいショットに心を奪われる。

ナイフを持って嬉々として近づいてくる二人の美女。大鎌を持った裸に黒マントのブリジット・ラーエ。月明かりに照らされた館の橋を渡り、ぞくぞく連なり始める貴婦人たち。月明かりに照らされ、血にまみれた肢体に群がる者たち。

DVDタイトルが血の誘い〜ファシネーションだったけど、フィルマ登録名はこれ。
まだまだ続きます…