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学園パニック/ゾンビの逆襲のkuuのレビュー・感想・評価

2.9
『学園パニック/ゾンビの逆襲』
原題 I WAS A TEENAGE ZOMBIE
製作年1987年。上映時間86分。
監督は『スプラッター・ユニバーシティ』(1985)のジョン・エリアス・マイカラキス。
低予算らしい脚本と演出。
ゾンビ映画におけるロマンティック・コメディの先駆者として有名な作品。

ティーンエイジャーの若者がマリファナを買おうとする。
麻薬の売人を口論の末、殺してしまい、遺体を川に捨てる。
しかし、その川が汚染されていて、ゾンビとして蘇る。。。

今作品はシリアスなゾンビ映画を期待したらアウト。
これはグロさとともに笑いが好きな人のための映画と云える。
確かに、今作品は笑いを提供し、全体的に楽しい映画でした。
恐らく、気分がネガティブな感情が支配してるときなら、停止ボタン連打して、レンタル料金を嘆いてたとは思うが。
ホラー映画というほどではないが、ゾンビフリークの小生としてはチェックする価値はあったと思います。
湖のロングショットと、愉快なほど下手なロカビリー/スウィンギン・ソング、ザ・フレッシュトーンズ(1976 年に結成された、米国ニューヨーク州クイーンズ出身のアメリカの ガレージ ロックバンド)の『I Was a Teenage Zombie』。
登場人物のキャラもこのジャンル目線ならアリ。
メタリカのオリジナル・メンバーのラーズ・ウルリッヒ(メタル好きなら分かるとは思います)みたいな男(確か舌を引きちぎられる)が出てくる。 それから、テレビドラマ『天才少年ドギー・ハウザー』のドギー・ハウザーみたいな主人公は、基本的に大のオタク。
それから、メキシコ人のポン引きがチープな葉っぱを売っているんやけど笑わさてくれた。
B級映画の重みの一つには、B級フリークたちに見せたくなるシーンがどれだけあるかがある。
今作品は少なからずそれを実現している。
首を切断されたバスケのシーン、『悪魔の毒々モンスター』シリーズを手掛けたロイド・カウフマンの引用などなど。
しかし、この映画で良かったのは、最初の30分。
登場人物の一人が野球のユニフォームに着替え、他の登場人物の頭をバットで殴り、次のショットでまた着替える。
笑えた。
今作品にルチオ・フルチのような残酷ホラーを期待したらゼニ返せと怒り狂うとは思いますが、全体として、『モンスター・ハイ』や『エッジ・オブ・ヘル/地獄のヘビメタ』に並ぶ、過小評価されたB級映画として、そないなジャンルがお好きでしたら多分楽しめる作品やと思います。
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