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レナードの朝のkuuのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
3.8
『レナードの朝』
原題 Awakenings
製作年 1990年。上映時間 121分。
劇場公開日 1991年4月5日。
神経科医オリバー・サックスが実体験をつづった著作をもとに、30年にわたる昏睡から目覚めた患者と彼を救おうとする医師の交流を、ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムズの共演で描いたヒューマンドラマ。
監督はペニー・マーシャル。

1969年。
ニューヨーク、ブロンクスにある慢性神経病患者専門の病院に赴任したセイヤー医師は、話すことも動くこともできない患者たちに反射神経が残っていることに気づき、訓練によって彼らの生気を取り戻すことに成功する。
ある日彼は、30年前にこの病院に入院して以来ずっと眠り続けている嗜眠性脳炎の患者レナードに、まだ認可されていないパーキンソン病の新薬を投与する。
そしてある朝、レナードはついに目を覚ます。

ロビン・ウィリアムズとロバート・デ・ニーロは、それぞれのキャラを巧みに演じていました。
ストーリーは、驚くようなものでも、予測できないものでもないですが、細部まで見逃したくないほど魅力的と思いました。
セイヤー博士の新発見だけでなく、患者たちの話や、我々がすでに慣れ親しんでいるものに対する彼らの反応にも、映画を通して常に次に何が起こるのか知りたくなり、ユーモア、意味、感情など、映画に求めるものが結構沢山詰まっていて、さらに素晴らしいのは、実話に基づいているということ。
脚本もまた、重いテーマを軽やかに表現しており良かった。
患者を憐れむだけでなく、他の多くの障害者映画ではできないことをやってのけている。
また、今作品は脳炎の後遺症という病気を見事に表現していたし、登場人物の精神的な過程も非常によく練られており、幸福感から不安、さらには恐怖へと移り変わっていく。
彼らは患者ではなく、誰もが共感できるような人生の物語を持った実在の人物のように感じられた。
今作品の感動はまさに驚きやし、たった2時間ほどの間に、文字通りスケールの両側とその中間の感情を体験することができた。
事実の出来事を再現するだけでなく、今作品は人間同士の力強い関係も見せてくれました。
セイヤー博士とレナード・ロウが育んだ特別な友情と、彼がレナードを助けられなかったときに、それが博士にどれほど大きな影響を与えたかを描いていた。
その他にも、他の医師や看護師と他の患者とのつながり、母親の愛、初めて恋に落ちたときの気持ちなど、美しい人間関係が描かれていた。
今作品は巧みな映画であり、人間味のある優秀な医師がどれほどの力を持つかを証明する上で完璧な仕事をしていたし、人間が与えることのできる最高のものについての、本当に美しい物語である。
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