FumiyaIwashina

レ・ミゼラブルのFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)
3.5
パンを盗んだ罪で囚われ、釈放後も追われる身となったバルジャンと革命前後の人々の生きざまがえがかれた作品。
以前観たときは間断なく続く歌に酔い気味になってしまい、途中で観ることを断念した作品。ある程度ミュージカル耐性がついたため、再度鑑賞し、今回は最後まで観ることができた。
改めて観ると、凝られた世界観や、スケールの大きさ、豪華な俳優陣の共演を楽しむことができた。最後も意気揚々で一見幸せそうに見えるが、そこに込められた意味まで考えるとどこか悲壮感もあり、タイトル通りの文学性に感心してしまった。
葛藤したときに、必ず一度自分の中の悪魔の囁きがあるバルジャンは少し滑稽にも思えたが、必ず強い心で乗り越える様子はとてもかっこ良い。
一方、悪事を働く宿屋の夫妻はとても憎たらしくえがかれていたが、生活の苦しさを考えると致し方ないのかもしれない。
ただ、やはり歌については、一応楽しむことはできたが、途中は歌わずに普通に話して欲しいなと思った。その方がメインの曲も映えると思う。