このジュリアスシーザー、「いつだってやめられる」にも出てくるローマのレビッビア刑務所内で、実際の受刑者が演技しているらしい。それが可能であることに驚く。さすがというべきなのか、皆迫力の面構え。演技も名優並みの重厚さ。だんだんと画面の中に古代ローマが現れてきて、最後の舞台はまさに古代ローマそのものになる。
シーザーはイタリア語だとチェーザレになるらしい。
殺人その他を犯したキャシアス役と、反マフィア法で逮捕された楽士役の二人は、終身刑をくらっている(イタリアに死刑制度はない)。キャシアス役の人は、もう40年近くも服役している。主要キャストはいかにもな強面揃いの中、楽士役のガッロはまだ若く、優しげで可愛い顔のイケメン、ハーモニカがとても上手。反マフィア法で逮捕され、終身刑に処されているこの人の身の上に何があったのだろうと思う。
シェイクスピアの原作を読んでいたら、もっと楽しめたかもしれない。