もじゃ

天使の分け前のもじゃのレビュー・感想・評価

天使の分け前(2012年製作の映画)
3.5
「お前はろくでなしだ」

スコットランドの青年ロビーは真っ当に生きようと、ウィスキー作りを通して成長していく…?良い父親になれるか?
「トレインスポッティング」もそうだけれど、スコットランドの物騒さや下品さ、ダサさみたいなものを取り繕う気がない。グラスゴーの町並みの汚さが生々しい。
無軌道に暴力に走ってしまう若者は、エネルギーはあるんだから何かに打ち込めれば皆の為になるはず。スコッチウイスキーは素晴らしいし、良い観光資源がたくさんあるからエネルギーを結びつけたいよね的な。そんなきれいな話じゃないんだけれど。
役者達はケン・ローチ監督の作品によく出てる人達のようで、いつもの感じなのかな。仲間数人でノッポがいたり、下品なやり取りがあったりはなんだか既視感ある(笑)
作りはもっとウィスキー作りをメインに据えるかと思ったらそうでもなく、ロビーの日常を通して見る事になる。そのあたり、ハリウッド的な作風とは異なるので新鮮。もっとウィスキーの素晴らしさを教えてくれるものかと思ったのに。
ウィスキーを飲みたくなるような、ならないような作品。
もじゃ

もじゃ