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パシフィック・リムのTEPPEIのレビュー・感想・評価

パシフィック・リム(2013年製作の映画)
3.6
続編であるUprisingの予告編がついにお疲労目された、いまやカルト作になりつつある「パシフィック・リム」。ホビットを蹴ってまでこの映画に取り組んだギレルモ・デルトロの日本映画、特撮へのリスペクトを感じることで評判を呼んだ本作。僕も劇場で2回、特にまだTCXが出来立ての頃に設立記念として公開されたリバイバルも鑑賞してとにかく楽しい思い出が多い。この「パシフィック・リム」はとにかくツボを押さえている。カイジュウと人類の戦い、平凡なキャラクターが多く、尻窄みのある展開も確かに存在する。しかしながら、重厚感溢れるイェーガーの戦闘シーンと夜に街を照らすネオン、イェーガーのデザインをはじめデルトロのビジュアルが光る。正直オープニングのイェーガー出撃が圧倒的に格好良過ぎて、ダサ格好いいと思っていた音楽にもすっかりハマってしまいサントラを買う始末。そもそもハリウッドが描く怪獣は見せ場だけによく出てくる。要は街の破壊シーンなどを詳細には見せないことが多い。ギャレスの「ゴジラ」も人間がテレビで目撃するシーンから、身近さを表現しており奇妙ながら面白い。「パシフィック・リム」も見せ場だけに注ぐ全力と、菊地凛子とチャーリー・ハナムの実に興味深いタッグで最後まで楽しめる映画となっている。アニメっぽい登場人物の多さにややゲンナリすることもあるが、イェーガーと怪獣という見せ場を絶対に雑にせず愛していることがこの映画の1番の良さである。
痺れるなぁ、格好いいなぁを全力で楽しめる「パシフィック・リム」は大好きなハリウッドが本気で作ったロボット映画と断言できる!
総評としてギレルモ・デルトロの愛に溢れた「パシフィック・リム」は常に見る者を圧倒させてくれるパワーを持っている。それを本当の迫力という。続編の予告編を見る限りイェーガーたちがだいぶ身軽になっていたが、そこは重量感バリバリの方が良かったなぁ〜と。トランスフォーマーみたいにバリバリ動くのではなく、一応ドリフトという設定上、動くのも一苦労…っていうのが伝わる方が個人的には好きだが楽しみにしている。
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