えいがうるふ

きっと、うまくいくのえいがうるふのレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
5.0
学生時代、完全なる文系人間だった自分は、理系が得意な同級生たちを羨む一方で、そんな彼らも文系科目では苦戦している様子を見てはちょっとホッとしたりしていた。ところが、大人になって広い社会に出てみると、本当に優秀な理系の人は文系センスも人より卓越していることに気づき、地頭の違いというものを思い知らされた。

そうした本当に賢い人は、とても難しい問題もシンプルに捉え、巧みに言葉を再構築して、頭の不自由な私のような人間にも分かるように優しく易しく説明するのが上手だ。そして賢さ故にいつも人より少し先を見ているから、どんな時も心に余裕があって楽しそうなのだ。そう、ちょうどランチョーのように。どんな分野であれ、そういう人は自分で選んだ道の先でいずれ成功するように思う。

親の経済力により教育の機会に格差があると言われるこの国にも、ランチョーのように逞しく優秀な頭脳と柔軟な心を併せ持つ、希望の星のような若者がきっといるだろう。
彼らの進む道が途中で閉ざされないことを願ってやまない。