10000lyfh

ペトラ・フォン・カントの苦い涙の10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ブレーメンの有名女性服飾デザイナーと、彼女のヘルプでモデルとして成功した若い女性との愛憎、そしてデザイナーからアビューシヴな扱いを受け続けた女性アシスタントとの愛憎。前者との破綻に至る関係が後者との関係も終らせる、デザイナー目線では二兎を追って一兎も得ずに孤独に陥る話だが、さほど新鮮味もなければ、誰かに感情移入もできず、刺さることもなかった。全 5シーンを暗転が区切る。登場人物は 6人で全員女性、アシスタントは一言も喋らず、また全シーンがデザイナーの寝室とその周囲の屋内空間であることが、独特の雰囲気を創出。その代償的に、人物の過去や思考が、セリフで強引に説明されるのは映画的にだるい。多作ゆえに雑な印象の強い後期ファスビンダーとは対照的に、カメラの構図や美術(絵画/マネキン/人形/衣装/ウィグ)は凝っている。劇伴は第4シーン最後のヴェルディのみで、あとはデザイナーがかけるレコードのポップス。執拗なタイプライター音が印象的。新聞記事の写真にファスビンダーのカメオ
10000lyfh

10000lyfh