まぐ

ラストタンゴ・イン・パリのまぐのネタバレレビュー・内容・結末

ラストタンゴ・イン・パリ(1972年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

前半は掴み所がなく、主人公たちが出会ったその日に急にSEXし出すのを見て完全に置いていかれた。

主人公が自分の奥さんの遺体に話しかけるシーンでようやく少し面白くなってきた。恋愛を一度大失敗し、素性を何も明かさない恋愛に逃げる男に共感できたからだと思う。しかし結局はそんな恋愛は虚構でしかなく、女は他の男の元に行ってしまう。そこで引き止めようと自分の素性を自分から話してしまう男の哀れさ、みっともなさは最高に共感できる。

なので個人的な見所はラブシーンよりも、初めは女が男の素性を知りたがり男は何も語らないが、最終的には男が自分から自分を知ってもらおうとするようになるという2人の関係性の逆転。
ラブシーンもなかなか強烈だが、絵面が激しいだけであまり深く2人の心に根差したSEXのように見えないし、女優さんがそこまで好みの顔じゃなかったので刺さらなかった。

あとは音楽の使い方も見所。BGMかと思いきや隣人の演奏だったり、似たような音でシーンを繋いだり、キリの悪いところで急に曲を切ったりと、遊び心に溢れている。
最後のタンゴのシーンは音楽も相まってめちゃくちゃカッコいい。
その後追いかけっこが始まるのも良かったっすね…

ハマりはしなかったものの、なにかとオシャレな映画だった。
まぐ

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