カテリーナ

殺人の告白のカテリーナのレビュー・感想・評価

殺人の告白(2012年製作の映画)
3.0
韓国の『殺人の告白』を日本でリメイク
その話題を聞いた時に紛れもなく韓流に敵うわけないと、決めつけていた
その判断は余りにも浅はかだった
そもそも韓流の作品を知らなすぎたからだ
日本と比べると歴史は浅く孫と曽祖父くらいの差がある (イメージ)そのかわり
技術だけは磨きをかけている
今作でも目を見張るカーアクションのシーンでも納得できる
若き秀英たちが本場ハリウッドでその技を
徹底的に叩き込まれて帰ってきているらしい 国が金を出しアメリカへ留学して
現場で働いて身に付けた技術だ
つまり身体に刷り込まれているという事だ
(そのシステム日本でもやってくれないかなぁと羨ましく思いつつ)
韓国映画の上辺だけを掬い取って
凄い凄いとイメージを勝手に作り上げた自分 幾ら何でも全ての作品が優れている訳ない この作品は私の目を覚ましてくれた
頑張ってるけど粗が目立つ のだ
スクリーンの隅々まで行き届いてないと全体のバランスを崩してしまうもの
どんなにカースタントが優れていても
監督の演出に対する拘りの一端がそこに
現れてしまうのだ
特にマスコミの大群や大衆のひとりひとり
幾らでも手抜きができる背景の一部だ

黒澤明監督は『赤ひげ』で壁一面の引き出し全てに薬を入れて撮影した
出演者がその引き出しを開けなくてもだ
目に見えない努力が観客に作品の中の真実をみせるのだ

見せ場の羅列といった印象の今作
全体のバランスが整ったらもっと良くなってた筈

追記
日本版はハードルを下げて
韓国版は良くて当たり前の
私の思い込みのせいで今作はかなり辛いレビューになっている
今年見たコクソンとお嬢さんが
良すぎたせいもあるかも
カテリーナ

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