うどん

静かなる叫びのうどんのレビュー・感想・評価

静かなる叫び(2009年製作の映画)
3.8
ヴィルヌーヴ監督作品を続けて鑑賞。

憎悪の恐ろしさに触れた…

このような銃撃事件は知りませんでした。アメリカでの事件はニュースで見ることはあったが、カナダでもあったのですね。
1時間17分と短い作品ながら、強烈なインパクトと重さが残された。

自宅や車の中ではどこかビクビクしているようにも見えたが、手紙を書くときの勢いや銃を手にしたときの目つきを見ると、犯人の抱える憎悪、それが原動力となって引き起こされる恐怖に、ただただ目が離せなかった。

セリフが少なく、登場人物たちの表情で語られるところが多い分、説明不足なところもややあるが、言葉で表せない理不尽さ・残された爪痕の深さが表現されていたように思う。

ある女性が「人生で2回目の恐怖」と語るシーンがあるように、犯人の主張する"女性の特権"なんて存在するのか?となるような、"女性"を理由とした差別も描くことで、女性たちに降りかかる理不尽さが際立っていた。
前回の「灼熱の魂」同様、「愛」がキーとなるところに救いを感じさせるものではあった。
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