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大怪獣バランのkazu1961のレビュー・感想・評価

大怪獣バラン(1958年製作の映画)
3.2
▪️Title : 「大怪獣バラン」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1958
▪️JP Release Date :1958/10/14
▪️Production Country:日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-351 再鑑賞
🕰Running Time:87分
▪️My Review
なんと言っても怪獣バランの神秘的なフォルムとヴィジュアルに尽きる作品ですね。カッコいいしリアリティ抜群です!!
ムササビ状の羽をもって空を飛んでいくバランのフォルムが秀逸です。秘境に祀られた邪神との設定が、その凶暴な姿に神秘性を与えていて、モノクロの映像と相まって幻想的なイメージが強調されています。四足歩行もキモですね!!
その反面、ストーリー自体はいささかメリハリに欠けています。いつもの強いメッセージ性が皆無ですもんね。それを補って余りあるのは、クライマックスに登場する羽田空港の大ミニチュアセット。バランの習性を利用した爆破討伐作戦を迫力ある映像で描いています。
当初本作テレビシリーズの予定で撮影された事もあり、予算が映画からするとかねり低かったようです。なので予算の関係からか『空の大怪獣ラドン』の後の公開なのに白黒映像に戻り、尚且つ『ゴジラ』からの流用カットも多数あり、戦闘機の攻撃カットや自衛隊の出撃風景、避難を進める群衆といったものから、ゴジラの尻尾をバランの尻尾に見立てるという大胆な流用カットも存在していますよね。
でもいつものスタッフと伊福部の音楽でそれなりに盛り上がって楽しめる作品です。細かいことですが東京防衛を“帝都防衛”って言ってるのが時代ですねー。
物語は。。。
東北地方に、婆羅陀魏山神という神をまつる村がありました。訪れた調査隊はそこで生ける神・バラダキを目撃します。それは湖に棲息する中生代の恐竜・バランであった。急遽出動した自衛隊の攻撃を逃れ、バランは空へと舞い上がります。やがて姿を現したバランは、浦賀水道から東京上陸を狙います。36ミリ機関砲さえ跳ね返すバランに対し、自衛隊はダイナマイトの20倍もの威力を誇る特殊火薬をもって対抗しますが。。。
バランvs自衛隊の闘いのみが中心の構図にされている作品です。これが物足りない要因かも。
原作は怪奇小説家として知られる黒沼健。後にゴジラシリーズの脚本に多く携わる関沢新一が最初に手がけた怪獣映画なんですね。

▪️Overview
黒沼健の原案を、関沢新一が脚色、「美女と液体人間」の本多猪四郎が監督した、お馴染み東宝の空想怪獣映画。撮影は「美女と液体人間」の小泉一、特技監督は円谷英二。新人の野村浩三・園田あゆみが主演するほか、伊藤久哉・千田是他・平田昭彦らが出演する。初期タイトルは「東洋の怪物 大怪獣バラン」。パースペクタ立体音響。(引用:映画.com)
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