Soshi

トラブゾン狂騒曲 小さな村の大きなゴミ騒動のSoshiのレビュー・感想・評価

3.5
トルコのとある田舎町トラブゾン。銅の採掘場跡がゴミ捨て場になってしまい、異臭、生態系の変化、景観悪化などの問題が浮上する。結果、浄水タンクがこわれる、汚水が川に流れるという最悪の事態を招くことになる。
中高生とみられる少年少女ですら自分の意見をちゃんと持ち、それを発信しようとしている。これは日本も見習うべき点だと感じる。日本の選挙権は18歳にまで引き下げられた。しかし、今現在、若者の投票率は全体の約2割である。約4割を占める高齢者の票を取るべく、高齢者中心の政策に傾いているのは否めない。トラブゾンの少年少女のような若者の原動力が必要となるのは言うまでもないだろう。
挿入曲はトルコの民族音楽であろうか。タイトルが狂騒曲ということもあり、音楽も秀逸であった。
法の盲点をつくような役人の対応。彼らは事が起こってからしか動かない、というより、動いてすらいない。
町長が、「出て行く人はいてもやってくる人はいない。」と発言していたように、過疎化の問題にまで発展している。若者も「一生ここに居座るつもりはない。」と言っており、高齢化の問題が頭をよぎる。これらの問題により、財政の問題も露呈すると考えられる。
たかがゴミ、されどゴミ。以上のさまざまな問題を孕んで物議を醸したが結果は敗訴。未だに議論は続いているという…
留学で行ったフィジーを思い出した
Soshi

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