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幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形のkazu1961のレビュー・感想・評価

3.8
▪️Title : 「幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1970
▪️JP Release Date :1970/07/04
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-420 再鑑賞
🕰Running Time:71分
▪️My Review
昭和の王道のような和製怪奇ホラー作品です。1時間ドラマのように気軽に楽しめ?ます。起承転結がきれいな、質の良い昭和ホラー映画でした。当時はほんと怖かったんですけどね。子供の頃、金色の目が頭から離れなかった記憶があります。
また、今と全く違った若き日の中尾彬、松尾嘉代を堪能できます(笑)
夜中の雷雨、外観をあらわす古びた洋館、このオープニングだけでもまさしくホラーの王道。さらに洋館に謎めいた気位の高い女性が住んでいるのも、これまた王道。
その世界観の中で、山本迪夫監督のショック演出が冴えわたっています。お兄さんの血塗れの顔など、何度もドキッとさせられます。洋館のセットも手を抜かず、カメラも照明も細かく計算され、チェンバロのテーマ音楽も含めて計算されたショッカー作品ですね。
本作は当時公開されるや、女性層を中心に支持を集めてヒットとなり、続く『呪いの館 血を吸う眼』、『血を吸う薔薇』と、「血を吸うシリーズ」が連作されることになった作品です。当時東宝は映画斜陽期の中、興行成績がジリ貧となっており、新味を求めた企画としてプロデューサー田中文雄の「好きな題材」という怪奇路線に活路を求めたそうです。
キャストもぴったりで、威厳を漂わせた女主人役の南風洋子、悲痛な運命により殺人鬼と化した娘役の小林夕岐子、兄の消息を辿り洋館を訪ねて死ぬほど怖い目に遭う松尾嘉代、現実主義で熱血漢の彼氏役の中尾彬、来客を外敵と見るや斧を振り回して襲う使用人役の高品格など、熱量の違い演技をしています。
さらに、山本監督発案で、小林夕岐子の吸血鬼メイクには瞳を金色にするためカラーコンタクトレンズが使われたそうです。その表情、視線はコワイですね!!当時の技術では前が全く見えなかったそうです(笑)。

物語は。。。
婚約者に会いに行ったきり帰らない兄の消息を訪ね、圭子は恋人と共に兄の婚約者・夕子の屋敷を訪れます。だが、夕子は死亡しており、兄は既に帰ったといいます。疑惑を抱いた圭子は、屋敷を探る内、死んだはずの夕子が吸血鬼となって甦ったことを知ります。死の間際、主治医の手で催眠術をかけられた結果、肉体は滅んでも魂だけはこの世に残っていたのです。。。
上映時間は71分と短く、テンポが良く、構成もしっかりしています。クライマックスはヒッチコックの『サイコ』のアイディアをアレンジした恐怖をあおる世界となっています。

▪️Overview
呪われた館に展開する不気味な事件と連続殺人。脚本は「野獣の復活」の小川英と「豹は走った」の長野洋の共同執筆、監督は「野獣の復活」の山本迪夫。撮影は「豹は走った」の原一民が担当。(引用:映画.com)

出演は、中村敦夫、小林夕岐子、松尾嘉代、中尾彬、南風洋子、高品格!宇佐美淳也。
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