Kaoru

サンパウロ、世界で最も有名な娼婦のKaoruのレビュー・感想・評価

3.3
"ハケウ・パシェーコ"といぅ実際にブラジルにいた娼婦の自伝を映画化した作品。

娼婦といぅ商売にとても興味がある。自分じゃぁ絶対やらないし(そもそも買い手もつかなぃだろぅし笑)、闇の仕事だし。なのにも関わらず娼婦を選んでおられる方々はきっとそれを選ばなきゃいけなかった重暗い背景があると思うから。正しくは娼婦といぅ商売に興味があるのではなく、彼女たちのプロセスに興味がある。

この作品の主人公も高校生で同級生からフェラチオを強要させられ写真をばら撒かれる。所謂リベンジポルノから始まった。養子に預けられていた家族(特に兄弟)とも上手くいかず住み込みでできるコールガールになった。

もし彼女の生みの親や育ての親からの愛がもう少しあったとしたら。運の悪い同級生からの嫌がらせがなかったとしたら。全て打ち明けられる友達が1人でもいたとしたら。どれか一つが満たされただけできっと彼女は娼婦にはならなかったのだと思う。

唯一彼女を必要としてくれたのが彼女を指名してくれる客たち。
求められるままに彼女は才覚を発揮し、客を採点するBlogが人気となり(今は閉鎖)、頂上に立つのだけれども、仲間に裏切られたり、また彼女も天狗になり気付けばまた元のひとりになる。

心から思った。頂上から転落して良かったと。娼婦といぅ職業が悪いんじゃなくて、そうするしか生きる道がなかった彼女に感情移入できる作品。
Kaoru

Kaoru