トムハ、本当に好きなのよね。
時にすんごくカッコよくて、時にすんごく恐ろしい。知性的な役、野生的な役、それぞれ演じれば、この人しかいない!ってなるからすごい。
どの作品のトムハがお好き?
アタシは裏切りのサーカスと、レジェンド狂気の美学がとても好き。いや待てよ、欲望のヴァージニアも良かったし、レヴェナントもよかったしなぁ…選べん!
今回は"暗黒街の顔役”と恐れられた伝説のギャング、アル・カポネの最晩年を描いた作品。
かつてのカリスマ性は失せ、梅毒の影響による認知症が痛々しいギャングスターのその後。
でも、ギャングの史実を知るというより、トムハがいかにすごいかを見てほしい本作。これまでにカポネは様々な俳優によって演じられ、とりわけアルパチーノやデニーロが有名だけれども、トムハのカポネはそのいずれとも異なる。
まるで別人かのようでもあり、話し方や声、容姿だけにとどまらず、病気のせいで時に力がなく、時に狂気的になる目に引き込まれずにはいられなかった!!
個人的には、誰が演じたアル・カポネよりイタリアンアクセントが上手だと思ったわ。
あと、梅毒って怖いのね。単なる性病のイメージしかなくてあんなになるとは思わなかった。
アメリカでは奥さんが亡くなった後に徳川埋蔵金のごとく、カポネの隠し金探そう番組が組まれたのだそうで、金庫は見つかったものの中身は空。彼の大金は本当にあったのかしらね。
内容は決して派手な作品ではないけれど、ディロン様とジャック・ロウデンもとても素敵だったし、トムハやっぱり好きだわー。