kazuかず

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマンのkazuかずのレビュー・感想・評価

4.7
とにかく題名が長い😅原題をそのまま和訳したようですが、これ覚えられません。チケット🎫買う時に、題名全部言えと言われたらまず言えない作品ですね😆

製作は1975年、シャンタル・アケルマン監督が弱冠25歳にして発表した作品。

自分が所有している『死ぬまでに観たい映画1001本』の中で、1970年代の欧州映画で最も重要な作品、かつフェミニズム映画を代表しミニマリズム映画の傑作と紹介されてます。

25歳でこんな凄い映画作れますか😨驚きです‼️

とある主婦の3日間の日常を描く。

主人公の主婦ジャンヌさんは、成人前の息子と2人暮らし。夫は亡くなっており、息子と暮らす生活費のために、自室で売春をしている。

ジャンヌさんの1日の起床から就寝までのルーチン。
・朝ごはんとコーヒー
・息子の見送り
・買い物
・カフェ
・売春
・風呂と風呂掃除
・晩ごはんの準備
・息子と晩ごはん
・息子の宿題の手伝い
・息子と散歩
・就寝

2日目、3日目、このルーチンに次第に歪みが表れてくる。映画を観る側は、ちょっとしたことも見逃してはいけない。

家の間取りは、寝室、ダイニング、リビング、浴室、玄関。息子の部屋はリビングで、1人がけソファが息子のベッド🛏️に変身するシーンは、思わず オー😮と声をあげそうになった。

家の中に仕掛けられた複数の定点映像と長回し映像🎥

まるで家の中に盗撮カメラが仕掛けられていて、観る側は他人の家の中を覗くいているような感覚に陥ります。


家の中をひたすら行き来するジャンヌさん。

各部屋に入る時は灯りのスイッチを入れ、部屋を出る時は必ず消す。

映画の中でこのスイッチ操作が何回行われているか?ジョン・ウィックのキルカウントじゃないですが、スイッチカウントしたくなります🤭💡

そして彼女の足音がトラウマのように耳に残る。

映画が終わる頃には、ジャンヌさんの家の間取りまでしっかり把握してました。

映画の時間が長く区切りも良い(映画の中で1日目終わりとか出てきます)ので、自分も3日に分けて鑑賞しました。

1日目、2日目と淡々ときて3日目。

声をあげるほどビックリ🤯して、早戻し⏪して2度見、3度見してしまった。

この映画の真髄はラスト15分。そのための前置き180分といっても過言ではない。


そんな映画です。
凄い映画です。
観る価値あります。
死ぬまでに観るべき映画に納得です。
kazuかず

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