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ネゴシエーターのtjZeroのレビュー・感想・評価

ネゴシエーター(1997年製作の映画)
3.5
サンフランシスコ市警の交渉人刑事と、サイコな強盗犯との死闘を描く。
主演のエディ・マーフィーは歳を重ねても看板のマシンガン・トークは健在だし、体型もほぼ変わらずキレのある動き。
その痛快な言動に合わせるかのように、作品自体も中盤まではすこぶる快調。
特にシスコのケーブルカーを活かした大がかりなアクション・シーンは大迫力で満足度も高い。
問題はそのシーンのカタルシスが大きすぎて、そこで一旦物語が終わった感が強くなり、その後の犯人が脱獄して再び始まる刑事との激突が蛇足に思えてしまう点。
あと、せっかくネゴシエーターの役を与えているのだから、もっとエディの話術を活かす展開を作ってほしかった。
そのためにも短絡的な行動が目につく犯人像を、知的な頭脳犯にして複雑な交渉ゲームを見せてほしかった気がする。
エディと相棒の白人刑事(マイケル・ラパポート)のコンビネーションも良かったので、パズルを組み直すように全体の構成を入れ替えていたらかなり面白い作品になっただろうにと惜しまれる。それでも、エディの健闘ぶりは大いに称えておきたい。
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