撲殺

アナと雪の女王の撲殺のネタバレレビュー・内容・結末

アナと雪の女王(2013年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

ディズニーの中でもかなり下位の作品だと思う。
ストーリーは至ってシンプル。プリンセス姉妹の不思議な能力を持つ引きこもりの姉が家出をし、アクティブな妹がそれを連れ戻しに行くという話だ。テーマは家族愛だろう。老若男女誰でもテーマを理解出来るストーリーであるため子ども人気が高いのも頷ける。

しかし問題はシンプルすぎる事だ。登場人物の中で背景が語られているのはエルサとアナのみ。他の登場人物の素性が分からないから今ひとつ入り込めないような気がする。特にハンスはアナと結婚する訳なんだからソロ曲のひとつでも与えて悲しい過去でも歌わせればよかったのに。

あと登場人物が少ない。エルサを部屋から出すための歌「雪だるまつくろう」のシーンではアナが広い城の中を自由にふらつく訳だが城の中には誰もいなさそうである。もちろんボンボンのガキが2人だけで生活も政治も出来るわけないだろうから実際は人がいるのだろう。なら映せばいいじゃんと思ってしまう。はしゃぐアナを叱ろうとする侍女とかさ。何か省エネしよう感が見える気がしてしまう。

それにしてもこの姉妹レズっ気が凄い。ハンスしゅきしゅきモードだったアナもエルサ探しが始まったらどこ吹く風。エルサの事しか考えないシスコン女に変身してしまう。別にいいけど私は余計なことが気になってしまう性格なので「レズだなぁ…」と思いながら観てしまった。

最大の問題点は両親だ。エルサの能力を封じ込めるために隔離したり手袋渡すのは親として失格。そういう時こそ子どもに寄り添って、能力はあるけどそれを自由にコントロールするためにはどうしたらいいのかを一緒に考えるのが親の務めだと思う。ファミリー映画なのにこの親の描写はどうなんだろうか…反面教師にして欲しいってことなんですかね?正直死んだのは当然の報いだと思ったり。

まぁこれらの指摘した点も全ては怒涛の名曲たちが洗い流すことになるのだが…と言うかこれは「ちょっと長いPVが付いたアルバム」だと思っている。アニメーションはおまけ。アナ雪はディズニーの新作名曲たちをちょっとしたアニメーションと共に楽しむための映画なんだろうなと思う。
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