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ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!のSUIのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

かつての輝かしい青春。
10代の頃の根拠のない無双感。
怖いものなど何もなかったね、あの頃のオレたち…。
と、ゲイリー(サイモン・ペグ)と自分を重ね合わせて、しみじみとノスタルジーに浸る。
のもつかの間、突然得体の知れない青いロボットが出てきて街全体を支配しているという超展開。

学生の頃、仲間と挑戦し成し遂げられなかった「町にある12軒のパブを一晩ですべて回りきる」という、くだらなくも素晴らしき偉業に再挑戦すべく戻ってきたゲイリー。かつての仲間たちは社会的に成功しているのに、自分だけがしがないアル中という現実。
スタンプラリーよろしくパブラリーの終着点(店)ワールズ・エンドを目指して飲み歩く彼等だったが、なぜか…。
ロボットたちと格闘をして状況を打破、町からの脱出を試みつつ、果ては銀河系まで壮大に話が広がる一方、町に帰ってきた唯一の目的であるパブ巡りは続行する。
何という初志貫徹!

もうホント馬鹿馬鹿しい。
しかしこの馬鹿馬鹿しさがエドガー・ライト、サイモン・ペグ、ニック・フロストの真骨頂である。
ショーン・オブ・ザ・デッド、ホット・ファズなんかとやってることはほとんど変わらない。そう、サイモン・ペグとニック・フロストの友情が骨子になっているのです。

突っ込みどころというか、その馬鹿馬鹿しさに呆れるばかりだけど、それを楽しむ作品であるともいえる。
しのごの有り体のことを考える必要はない。ただこの流れに身を任せればいいのだ。

ただ一点、激しいアクションやパブからパブへと疾走する五銃士に酔っ払い感が無いのが残念。
クライマックスのラスボスとの対峙で思い出したように酔っ払い特有の陽気さがみえるだけ。
そこがちょっと設定を活かしきれてないように感じた。
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