あなぐらむ

2ガンズのあなぐらむのレビュー・感想・評価

2ガンズ(2013年製作の映画)
4.1
冒頭から立ち込めるシネパトス臭が最高!(実際はシネマミラノで観た)
ワイズクラックをやり合う痛快なバディぶりのワシントンとウォルバーグ。
エドワード・J・オルモスやビル・パクストンが実に楽しそうに悪党を演じるアメリカ版「アウトレイジ」(皆悪人!) 。これがアイスランド人監督の作品ってのが一番の驚き。

銃好きにはワシントンが今時珍しいS&Wオート(M4506)や、ルガーのレッドホークを使い、ウォルバーグはキンバーカスタムのガバと性格の違いも道具で見せる。
「ドーナツの美味い店の前にある銀行は襲うな(警官が居るのだ)」などセリフの小業も利いてる。こういうグラフィック・ノヴェルの映画化は大歓迎である。

デンゼル・ワシントンが本作に出る時、「重い話が続いたから、楽しんでできる役がやりたかった。デ・ニーロが初めてコメディ・アクションに挑戦した「ミッドナイト・ラン」みたいにね」ってインタビューで答えてたのがまた素敵。「ミッドナイト・ラン」はぼくも大好きです。

スタッフは撮影がテレビ版「マイアミ・バイス」の人。キャステロ主任との同窓会だったりする。ビルパクも実は「バイス」卒業生。
西部劇を意識したリボルバー多用、監督はかなりペキンパー好きと見え、獣医の傷口処置、信用できない女、鏡を活かした銃撃の工夫、バッグ中の首、と楽しませるてくれる。