馬井太郎

スウィート・エンジェルの馬井太郎のレビュー・感想・評価

スウィート・エンジェル(2013年製作の映画)
3.5
原題「sweet vengeance」を、「スウィート・エンジェル」という邦題に変えたのは、なぜだろうか。
辞書を引くと、「sweet」には、「甘い」のほかにも様々な意味がある。「エンジェル」に、天使以外のスラングがあるのか、ないのか。紫色のドレスだから、「天使」にでもしたのだろう、と思われる。
復讐ものは、大好きだ。悪者が必ずやっつけられるから、その爽快感がたまらない。
殺したいほどに復讐に燃える対象は多い。特定の個人・会社・団体もあれば、眼に見えない抽象体もあるかもしれない。騙された、捨てられた、いじめられた、左遷された・・・人間を長くやればやるほど、その数は増えていく。
そのすべてが、「復讐」に変化するものではないが、少なからず、「口惜しさ」だけは心底に住みつき、蠢(うごめ)いている。
いくらそう願っても、実行は難しい、簡単にできない、法律を犯すことはできない。
だから、映画を楽しんで、発散させる。
ジェイソン・アイザックスは、髭が邪魔して表情全体が見えない。眼光だけでは、その悪者ぶりが少々薄くなったか。
期待は、ラストシーンなのだが、これが、呆気ない。
とにかく、復讐劇は、見逃すまい。