真っ黒こげ太郎

ハード・スキャンダルの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ハード・スキャンダル(2004年製作の映画)
3.7
命よりも、真実が欲しい。

余談だがタイトルで検索掛けたら殆どエロ系の作品しかかからなくて草。



とある企業に取材に向かうも拒否されてしまう、TV記者のハンク・ロビンソン。
だが、その企業で突如テロが発生!!!
スクープ確保の為にテロ現場に向かい、その事件に巻き込まれた他局のテレビ記者が死に際にハンクにテープを渡す。

ハンクはそのスクープを自分が撮ったと偽って報道してしまう。
そのスクープがお偉方の目に留まり、彼は大手メディアの記者として採用される。

嘘で成功した事を後悔しながらも引き返せなくなってしまっていたハンク。
そんな中、真実を知る”クルセーダー”と名乗る謎の人物から電話が掛かってきて、彼に新しい得ダネを次々と提供する。
やがてハンクは巨大な陰謀に巻き込まれてゆく…。




陰謀に巻き込まれた記者が真実を求めて謎の敵に立ち向かう、サスペンス・アクション。
監督は「ハード・アライブ」「復讐のエトランゼ」等のポリティカルアクション映画を手掛けるブライアン・ゴーレス氏。

以前見た「ハード・アライブ」「復讐のエトランゼ」がアクション寄りな作品だったので今回もそうかなと思いレンタルしたが、今回はサスペンス要素を重視していた。


どうしてもスクープが欲しい主人公はふとした事から死人のスクープを自分の物にしてしまい、それを知っている悪いヤツらの陰謀に巻き込まれてしまう。

話はありがちだし、敵の正体も基本的にアッサリ察しが付く。
「テレビやSNSで描かれる全てが真実とは限らない」というテーマ性こそあるものの、娯楽作の範疇で終わってるからかそこまで深く掘り下げられたりはしない。
個人的には目の前のスクープに目がくらみ嘘を重ねてしまった主人公はもっと追い詰めても良かったんじゃないかと思ったり。
(恋人にバレた後で2人がイチャつき出すのは流石にどうかと思った。)


とは言え、謎の敵の襲撃や怪しい奴らが二転三転する展開でそれなりに緊張感を持たせ、TV映画なりにテンポ良く話を転がしてくれるので基本的には飽きずに見れた。
アクション度数は少なめだが、謎の敵から逃げるチェイスシーンはちゃんと見せ場になっている。
特に後半のカーチェイスとクラッシュシーンは割と頑張っていました。


まぁそれでも2時間サスペンスドラマレベルの規模でこじんまりしてるのは否めないし、私的には過去作の「ハード・アライブ」「復讐のエトランゼ」の方が好みかな。
今作もアクションこそあるものの、どれも小規模でドンパチ指数も低いし。


それでも予算の限られたテレビ用サスペンス映画としてはそれなりのクオリティに達していてサクッと楽しめると思いますので、暇つぶしがてらにでもどうぞ。