真っ黒こげ太郎

ブラッディピエロ 100人連続切り裂きの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.3
血まみれピエロが復讐の為に、殺して、殺して、殺しまくる!!!

この殺戮を正視できるか!?


…まぁ最近では本作と同じ位かそれ以上のグロ映画が沢山配給されてるから、大丈夫…かな?w




「涙の殺人鬼」と呼ばれているピエロ姿の殺人鬼が、巨大なナタを武器に人々を殺しまわっていた。
今日も今日とて、(吹き替えの悪ふざけの所為で)支離滅裂な発言ばかり繰り返す更生訓練施設のおバカ連中を皆殺し!!!

タブロイド紙の記者であるマークとジェニファーは殺人鬼の行方を追う。
その中で、とあるサーカス団員の女性が殺された事件に行き着く。
何でも20年前、サーカスである殺人事件が起きて行方不明になったピエロがいたらしいのだが…。




ピエロの格好をした殺人鬼が殺戮を繰り広げる、スプラッターなスラッシャー・ホラー。
ピエロホラー祭り三発目はJVDのDEEP REDレーベルから配給された、悪趣味ゲログロ映画を!!

久しぶりにJVDのZ級ホラーに触れたのが、いやぁ…。
ヒデェ!!!(誉め言葉です)

汚いグロゴアの連続が盛りだくさんの悪趣味の塊みたいな内容に、素人な声優のふざけまくった吹き替えが炸裂しまくった、下品で悪趣味で悪ふざけの塊のようなZ級映画でございました。w


本作は何といっても、グロゲロで血まみれで、やり過ぎにも程があるスプラッター描写の嵐!!!
首チョンパや手足チョンパは勿論、頭縦斬りに腹割きからの内臓デロリン、ひたすらみじん切りにしてバラバラ死体にしたりと、血まみれでドイツ産ホラー貼りにグロテスクな残酷描写が炸裂!!!
特殊メイクの作り物感は否めないが、殺られる人数も結構な数なのでスプラッター映画としては見ごたえ十分だ。
(流石に100人は殺してないが)


そしてその悪趣味残酷ショーに彩りを添えるのが、素人レベルの声優陣による悪ふざけが過ぎるおふざけ吹き替え!!!!

「どすこい!どすこい!(車椅子に乗りながら)」
「ヨコヅナ!!(貧乏人と書いて”ヨコヅナ”と呼ぶ(よばねーよ!))」
「今夜のメニューは沖縄料理さ!しまんちゅの味さ!(字幕ではプエルトリコ料理の母の味と言っている)あーサーターアンダギー食いたい!」
「その話なら工藤まさるに聞いたよ!(字幕だと”スポールディング”となっているが、どっちにしろ誰だよ!!!)」
「顔半分になっちゃった☆」
「くり~んくり~ん♪」
「まじかよー!うわー!いだーい!(棒読み)」
「何なの!助けてー!(どう聞いても男のオカマ声、襲われるてるのは女性なのに)」

そんな感じの、ふざけすぎの嘘吹き替え&アドリブ台詞が、全編に渡って炸裂しまくり!!!
その所為でラッパーが沖縄県民になったり、刑事がなぜかドMのロリコンキャラになったり、吹き替えの所為でキャラが変わってしまっている!!!
上の時点で開始僅か15分しか経ってないし、その後もしょうもないアホ吹き替え&アドリブ台詞の嵐!!!w

一部の台詞は言語よりマイルドになってはいるが、全編に渡ってこんな感じなので「次はどんな素っ頓狂な台詞が飛び出すのか」と、本編と違うベクトルで楽しめました。


しかしまぁ、ぶっちゃけJVD配給の激安ヘッポコ映画なので、ぶっちゃけ単体の作品として評価すると、Z級のヒデェシロモノである事には違いない。

話は「ピエロの大量殺人鬼を2人のタブロイド紙の記者が追う」という、あってないような薄っぺらいお話。
「殺人鬼には悲しい過去があって…」「実は殺人鬼に親族が…」という物語のアレコレはありますが、正直そこら辺はもう見てるうちにどうでもよくなってしまう。
吹き替えの悪ふざけ台詞は笑えるけど、ドラマパートは冴えない男女が適当にぶらついて聞き込みしたり事件の書類を探ってるだけなのでテンポも何もあったもんじゃない。

残酷描写も量はたっぷりなものの、ピエロの武器が巨大な鉈メインで切断技オンリーな為、最近のスプラッター映画に比べるとバリエーションに幾らか欠けるきらいがある。

また、後半ではピエロの娘の方が目立ってしまい、肝心のピエロの末路がお粗末な物になってしまっているのはマイナス要素。
ピエロの娘の末路も「話のネタ尽きたからサッサと終わらすわ、あー、終わり終わり!」みたいな投げやりラストでした。


って事で、ストーリー性は皆無で、ひたすらにヤバくて汚くてイカレてるグロゴアスプラッターが敷き詰められ、間のつまらない話を悪ふざけアテレコでヤバく味付けした、正にJVDのDEEP REDレーベル配給に相応しい激ヤバなシロモノでした。w

取り合えず、特殊メイクの残酷描写を求めているスプラッター映画ファンなら楽しめるとは思いますが、それ以外の人で真面目なホラーやちゃんとした話を求めてる人にとっては完全なクソ映画でしかないと思うので、興味がある方は自己責任でどうぞ。

また本作に関しては字幕派の人でも、一度は悪ふざけだらけの吹き替えで見ることをオススメします。
酷い映画が余計に酷くなる可能性が高いですが(汗)、JVDのDEEP REDレーベルのヤバさを最大限味わえるので是非!!!w