このレビューはネタバレを含みます
何気ない会話にこそ誰かにとっての真理があるものだったりするのよね。正解はないけれど。
ワンカットが意味を持って長い。
無言の空間に、気まずさやそれも含めての笑いが込められていて、登場人物と一緒に相手は今何を考えているんだろう……?とシーンの奥の精神まで考えてしまう。
特に今泉監督作ではよく見られる食事の風景もまさに。
あなたも僕も、その空間を少しでもやり過ごすために漬物やビールをとりあえず口に運んだりしたこと、きっと山ほどあったのでは?そういう類の埋もれてた記憶が呼び起こされる。
お互いの名前を想像でつけるゲームのシーン、めちゃくちゃ好き。
トリプルファイヤーの劇中音楽が素敵。
日常のBGMってきっとなんの変哲もないビートなのだろうけど、必ずどこかにあるけどちょっと不思議な日常だからこそ、ソリッドでシュールなアンサンブルがしっくり来るのだろう。