たけちゃん

ソウルガールズのたけちゃんのレビュー・感想・評価

ソウルガールズ(2012年製作の映画)
4.1
失くしたものを取り戻そうとする心、それがソウル!


ウェイン・ブレア監督 2014年製作
主演クリス・オダウド、デボラ・メイルマン


今日は人間ドックに行ってきました~。
疲れた~(>_<)
もう、バリウム苦手で……
胃カメラよりはいいけど……
結果も散々なんですよ~///orz///


でも、待ち時間もあったので、久しぶりに皆さんのレビューも読めたし、コメントも少しできた\(^o^)/
ちょっとのんびりできたかなぁ(^-^)
検査後はもう1回「マンマ・ミーア」観てきたし!
結果、いい一日だったのかな?( ˘ ˘ )ウンウン



さて、今日は検査の待ち時間に観た作品を( •̀ω•́ )و✧
前から気になっていた実話の歌モノです。


いや~、いい映画でした~\(^o^)/
音楽ものに目のない僕にぴったり( •̀ω•́ )و✧

語られる内容はとっても重いのに、軽めの作りなのでハッピーになれる作品です。
それはやっぱり音楽の力よね( ˘ ˘ )ウンウン



まずは、ちょっと背景を!

今作はオーストラリアの先住民であるアボリジニ(アボリジナル・ピープル)が受けていた差別が背景にかる話です。シドニーオリンピックの時は、けっこうアボリジニに因む演出もあったりしたので、もっと受け入れられていたのかと思ったら、全然違った。こんなことがあったなんて全く知らなかった←勉強不足。

オーストラリアはつい最近まで白豪主義を唱え先住民を迫害し、1920年代にはアボリジニは絶滅の危機に。
また、1869年からアボリジニの子供たちを親元から引き離し、白人たちの中で白人として教育するというとんでもない政策を取っていました。
これはアメリカにおける黒人差別以上です。

日本も戦時下で、植民地下の人たちを日本人として教育する同化政策を行いましたが、オーストラリアでは1967年まで、市民権も与えられず、これがなんと100年も続けられているんです。


この政策のため、アボリジニたちは自らのアイデンティティも失って行くことになります。そんな子供たちのことを「盗まれた世代」と呼び、今作もそうした事実が背景としてあるんです。メンバーの一人、従兄弟のケイがそうした子でした。

ただし、映画ではそのへんをあまり深く掘り下げることはなく、どこまでもザ・サファイアズの活動にスポットが当たります。そのへんで、物足りなさを感じる人もいるのかな?


なので、この映画を観て、その盗まれた世代を扱った実話「裸足の1500マイル」が観たくなりました。今度探してレビューしますね!



この映画は監督、脚本、出演者と、スタッフがみんなアボリジニなんですって。

脚本家のトニー・ブリッグスは、なんとお母さんがザ・サファイアズの一員だったというから驚きです。

マネージャー兼ミュージシャンのデイブ役はクリス・オダウド。彼って「パイレーツ・ロック」に出ていたDJのサイモンでしたか?

長女のゲイブ役はデボラ・メイルマン。この方、「裸足の1500マイル」に主演として出ているんですね。それを聞いて、なおさら観たくなりました!

三女のジュリー役、ジェシカ・マーボイは素晴らしいです。
この人、オーストラリアのオーディション番組「オーストラリアンアイドル」から誕生した国民的アイドルなんですって。上手いはずだ!
このあたりからも、今作がアボリジニ版「ドリームガールズ」と言われるのがよく分かる。「アメリカン・アイドル」出身のジェニファー・ハドソンが連想されるんだ。ストーリーではなく、キャスティングが似てるんだね( ˘ ˘ )ウンウン




今作はアボリジニの村で暮らす少女たちが、自由の世界で生きる夢を見て、1歩足を踏み出すストーリーです。ただし、その方法は歌手としてベトナムに赴き、兵士の慰問団として活動することでした。

あと、ベトナム戦争の頃って公民権運動が盛んな時期なのでキング牧師が話題になったり、そんなところで人種差別に関するアピールがなされていましたね。

ここまで聞くと、ちょっと重たいストーリーに思うでしょ?でも、違うんです!

時代が1960年代だしベトナム戦争も絡むんで、音楽がサイコーなんです。なんてったってタイトルが「ソウルガールズ」ですからね( ˘ ˘ )ウンウン

次々とソウルフルなナンバーが流れます!




ってことで、今作も音ネタ💩ウンチクン全開で\(^o^)/
なんてったってソウルガールズですからね!←ニドメ

オープニングに流れるのはクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)の「Run Through The Jungle」です!めっちゃかっこいい!
ソウルナンバーじゃないのかよ、と思うかもしれませんが、ベトナム戦争絡みと考えれば納得ですよね( ˘ ˘ )ウンウン


デイブが登場するシーンに流れるのはサム&デイブの「Soul Man」です。名前もそうですが、このBGMでソウルに傾倒する彼の背景が語られてますよね。

サム&デイブでいうと、他にも「Soul Sister, Broun Suger」や「Hold On I'm Coming」なんかが使われていました!どれもノリノリね( ˘ ˘ )ウンウン


サファイアズがベトナムに着いた時に流れる曲は、ディープ・パープルの「Hush」でした!これにはかなりテンション上がりましたよ!


ザ・サファイアズが歌ったナンバーとしては、ウィルソン・ピケットの大ヒット曲「ダンス天国(Land Of A Thousand Dances)」やフォートップスの「I Can't Help Myself (Suger Pie, Honey Bunch) 」、オリジナルはグラディス・ナイト&ザ・ピップスやマーヴィン・ゲイが歌った「かなしいうわさ(I Heard It Through The Grapevine)」など、素晴らしいナンバー目白押しです。


これもサントラ盤が素晴らしいので、よろしければお手に取ってみてください( •̀ω•́ )و✧