エソラゴト

ダラス・バイヤーズクラブのエソラゴトのレビュー・感想・評価

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)
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余命30日を宣告されたHIV患者のカウボーイが社会や偏見にケンカを売りまくるお話(実話!)ー。



最初は「生」への渇望から後に商魂たくましく、やがて困っている人々への救済に自ら立ち上がる…その内面の変化をその年のアカデミー賞主演男優賞受賞も納得のマシュー・マコノヒーが熱演。

ラストの支援者達に迎えられた時のハッとした表情から徐々に穏やかな表情に変化していく様は自然と胸が熱くなる。

相棒役のジャレッド・レトもまた素晴らしい。各助演男優賞総ナメも伊達ではない繊細な演技を見せている。

ロデオとは荒馬に8秒間乗りこなす競技。主人公にとって余命30日もロデオの8秒間も世間という荒波、いや荒馬にどう対峙しどう乗りこなしていくか…短いけれど中身の詰まった濃密な時間に変わりはない。

最初は自分の為にやっている事も突き詰めていけばやがて人の為になる…真の善行・善業とはこの事だとつくづく感じた。